司法書士 島田雄三事務所
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島田雄三の思い
 
 下の部屋で孫が寝ている。上の部屋で私が寝ている。この暑さで、夜中、弱いクーラーをかけている。これで一月、山の神は弱っている。可愛いのとしんどいのは比べようがない。私は事務所に出ると、解放されるけれども。山の神はそういうわけにはいかない。その昔、近所に孫を預かっている婆さんがいた。おお年寄りだと思ったが、今の私より若いのだろう。上は口達者のお姉ちゃん、下が2つ違いの弟。「おちんちんがかゆいと、ミミズさんに謝ればよい」と、呪文を教えてくれるような婆さんだった。お母ちゃんは二人を置いて家を出ていた。男一人の稼ぎでは、家計はとても苦しいのである。当時そんな家庭が多かった。二間にトイレと台所、電気製品など皆無であった。そこには、やりきれない貧乏が巣くうていた。いくら婆さんが口うるさかったといっても、かわいい子を置いて、嫁が家出した理由はそれだけではないだろう。可愛そうなのは子供たちだ。「お母ちゃん、どこかにいてるねん」と探しに行く様なことをしきりに言うのである。母は、この子も連れて祇園さんのお祭りに行って、駄菓子などを買ってやった。「おばちゃん、お母ちゃん、どこにいるか知ってる?」と母親の瞳を覗き込むのである。その一家は父がやっていた建具工場で、木取方をやっていた。父は闘病のため、入院中であった。工場はなつかしく、親しいのであったが、明らかに気兼ねしていた。叔父がいても、知り合いの職人衆や運転手さんがいても、自分が行くのは場違いであると思えたのだ。木取方の給金はたかが知れていたのだった。近所には、川崎や三菱の工場に勤めている方がいっぱいいたが、いずれもたかが知れた給料だった。勿論近所に幹部など住んでいるわけでなかった。みんな庶民である。どれも団栗の背比べ、健気な暮らしがそこにあった。互に貧乏だったから、辛抱できたのかもしれない。誰もが、「奥さん、もう10年でっせ」と子供たちの成長を指折り数えて暮らしていた。高校を出て、口減らしとともに、多少飯代を入れてくれたら。母親たちの願いはほぼ一致していた。それにしても、日本は豊かになった。額に汗をすれば、何とかなる時代になった。こんな結構は、これまでなかったのである。やくざがはびこっていたのは、それなりに理解できるのである。夜の町がにぎわっていたのは、何となくわかる。映画が喜ばれ、安酒が好まれていた。屋台が夜道の片隅にあって、立ったままで、ときを過ごす男たちが、肩を寄せ合っていた。そんな頭には、ほとんど家にいる奥さんや子供たちの顔は浮かばない。せつなの誘惑に誘われて、なけなしの金を消費している。ときに仲間をこき下ろし、言い争ったすえに、喧嘩になったりする。威勢がいいのは、酔ってる時だけである。冷めれば悔恨と倦怠が待っていた。『どうせ、貧乏は俺のせいでない』などとぼやく。人間とは愚かで、いとおしいものだ。苦しみの向こうに、愛があればいいのだが。清々流転、過ぎされば、夢の中なのである。その先、幸せの花が迎えてくれるのか、誰にもわからないのである。今日も返れば、「じちゃん」と孫が迎えてくれる。あどけないこの顔はいとしい。一緒に風呂に入るのはルーテーンだが、幸せなのだろう。
 夢さめて なにを日頃の 憂さ話 繰り返すまい だけど夕方
 何となく お前を頼り 暮らしてる 家族を忘れ 何がおれさま
 繰り返す 己の父も このおれも 所詮凡夫 あほばかりなり
2019,8,13(火曜日)
 
 
 
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